老人力

先週までバウスのレイトショーでアンリ・カルティエ・ブレッソンのドキュメンタリーをやっていたので、最終日に駆け込みで観に行く。きっとガラガラだろうとタカをくくっていたらやや行列になっていて、それでも隣でやっている『ハチクロ』の列かと思ってたらブレッソンの列だったので驚いた。ブレッソンの亡くなる2年前のインタビューで構成された映像で当時93歳のブレッソン。かわいすぎだ。鼻毛ですぎだ。自分のオリジナルプリントを周りの人がヒヤヒヤする程適当に扱ってたり、晩年は写真はやめてデッサンにいそしんでたんだけどそのデッサンが全然ヘタだったり、そのくせ彼の写真作品が上手すぎて、すごすぎて、なんかもうよくわかんない感じだった。このじいさん神様なんじゃないか?という感じさえして、なんとも幸せな映画であった。空の上でキャパと再会して「おまえ来るの遅いよ。待ちくたびれた。」とか言われてる幸福な映像まで想像してしまいます。
最近のうちの祖母といい老いることの幸せというか生命力というか、若い人たちに与えるなんかよくわかんないパワーを「老い」に感じる。来週あたりから人生4度目にして恐らく最後の祖母との共同生活がはじまるので(しかもこの世に初めて登場するニューカマーも一緒なので)しばらく生命力に溢れかえった濃い日々を過ごす事になりそうです。