ヘルシンキ行きたい(←思うつぼ)

遅まきながら映画『かもめ食堂』を観た。フィンランド観光局の回し者的なかわいい映画で。みんな変わって行く、いい感じに変わって行けばいい、というsubjectは特に海外で一緒に過ごすという状況でリアルに感じるものなのか。そういう設定だと理解しやすい、というのもあるのかな。仮の住まいのような、ここは人生の広場、という感覚。でもこういう感じはもっと巧く表現している人が全然既にいるのだ。池澤夏樹の『人生の広場』は秀逸。須賀敦子の随筆だってそうだ。どちらも一時期を海外で暮らす、というあの感じ。『かもめ食堂』は少し優しすぎるなあ。まあそういう映画だからね。海外生活はもっとサバイバルなのだ。でもだからおもしろいのだ。そしてそこで知り合い、一時を一緒に過ごした友人たちもそれぞれの道を歩むのだ。
話はそれるがそれにしても映像がきれいだった。映画というかもうこれは写真ということで一つお願いします、というくらいだった。カメラと照明フィンランドの方でした。編集も心なしか日本映画らしくない。長いカットとかなかった。あ、でもあのプールのシーンは日本映画的と言えば言えるか。そもそも日本映画のessenceとは? 



ほんとは『カポーティ』を借りに行ったのだ。フィリップ・シーモア・ホフマンLOVE。次回こそ在庫ありますように。